腹黒元副盟主のわななき

フリンテッサ鯖「xxxMZRxxx」血盟所属の腹黒い事務員カタリナのリネとは無関係の駄文集

【MMORPGと切れないあいつ】

 7月も第4週に入り、世の中は完全に夏真っ盛りでひと夏の経験を満喫、わたしの懐具合だけが8月の南半球のごとく寒いのではと切に感じる今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 さて、今回のお話はMMORPGの世界に身を置くうえで避けて通れないお話。

 

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今から約20年前、世の中の最先端技術がwindows95やら98の、当時すこし齢を召された方々はインターネットを「パソコン通信」などと呼び、現在の紳士たちが「インターネット接続=無修正画像」だと勘違いしていたような頃、わたしは一人の男友達と毎日ネット上で遊んでいた。

 うちのキチガイな、丁寧な言葉で言うと少々頭のおかしい母上は、新しい物好きな上に、当時芸能界を闊歩していた木村〇哉の絶対的なファンだったためか、富士通のパソコンFMV(当時木村某がCMキャラだった)をある日突然買ってきた。創作活動で貧乏学生だった私にPCを買う金銭的余裕などあるはずもなく、燦然と輝くPCが我が家の居間に鎮座している様を帰宅後に見たときは危うく五体投地しそうになった。しかも、家電量販店の店員に何を吹き込まれたのかわからないが、モデムまで買っておられた上に、プロバイダ契約もさらりとやってのけてあった我が母君。その時だけは母の気狂いに心の底から感謝した。

 

「お姉ちゃんパソコンほしいって言ってたし、お母さんはキム〇クに貢げるし(ry」。

 

動機が曖昧な上に、不純。会ったこともない芸能人に貢いだ気になれるとか、やっぱダメだこの人

 とにかく、我が家にもネット環境が来た。これで遠方に住む同人仲間にもメールで原稿を送ったりできる、と当時の私は第3次産業革命を礼賛した。これが現在の私のカオスに直結する事案だったのだが。ほどなく腐女子は高校と同時に卒業し、大学通学のため埼玉にて一人暮らしを始める。当然FMVは実家に置いたまま、ネット接続とは無縁の生活になる・・・・・・はずだった。

 埼玉に移住してからひと月もたたぬうちに、高校時代からずっと仲良くしていた男友達のT君から連絡が入る。産婦人科医の次男坊の彼は、裕福な生活をしつつも自ら書店でアルバイトをしつつ、その男女分け隔てなく付き合う性格が気持ちよく、高校時代、学校は違えど、毎日のように彼の家に遊びに行ってはゲーム三昧の日々を過ごしていた。そんな彼T君が久々に電話をしてきたのだ。

 

UO一緒に遊ぶ相手がほしいので、そっちにパソコン送るわ」

一瞬我が耳を疑った。パソコンを・・・送る?何を・・・言っているのか・・わか・・・らない・・。

 青天の霹靂すぎて思考停止したが、話を聞くとT君の兄上が音大を卒業すると同時にPCを新調し、お古のPC(といってもBTO品でかなり高性能)が手に入り、今あるPCを私に送るというのだ。さすが金持ちは気前がいい。

『ところでUOって?』

ウルティマオンラインだよー。ネット上のプレイヤーを操作してRPGするって感じかな。MMORPGっていうジャンルなんだけど」

『ん、知らない人と遊べるってこと??』

「知らない人が大多数だけどサーバー同じにすればリナとも遊べるよ。チャットで会話して…って感じかな」

『なにそれ超楽しそう。やる。すぐやる。パソコンください。ぶひぃぃぃ

 

これが私とMMOとの出会いであった。初めてのMMOは正直楽しいことばかりであった。日本でやっと市民権を得たばかりのMMO。当然、プレイヤーの質もそれほど高くないし、極ごく一部のプレイヤーのみが神様の扱いをされる世界。不親切な世界観ゆえに自由すぎるフィールド。外部ツールの使用規制もザルで、包帯を巻く放置マクロを組んで一晩放置するとスキルマになっていたり。こんな楽しい世界があったのか、と当時の私は感動した。

 が、当時から、深淵の水脈のようにMMO界のアンダーグラウンドを蹂躙していたのがPKであった。今のリネレボのようにただ殺されるだけでは済まない殺人。殺されたものは幽霊となって肉体を離れ彷徨い、ヒーラーの手で復活しなければならず、肉体の方はというと殺人者により死体漁りに遭い、めぼしい所持品はすべて略奪された。ちょっとトイレになんて行こうものならば、戻ると死体になっており数時間分の稼ぎがなくなったりと、何度か心折れそうになったのを覚えている。ただし、殺人者にも相応の制裁が加えられるのも特徴であった。街の入り口に立つ「ガード」に殺人者が近づくと文字通り瞬殺される。ワールド内でのロールプレイにより犯罪者となったプレイヤーには制裁を、という意味合いが強かったと思うのだけど。まさに現実世界のロールさながらに運営される世界だといまでも思う。

 今も昔も理由なき愉快犯的なPKって嫌われる事が多いけれど、UOは被害者が運営に苦情を入れまくったおかげか、PK禁止ワールド(鯖)が生まれた。リネレボは、というと愉快犯に辟易したプレイヤーは「萎えました」の一言でゲームを去っていく。そんな彼らに伝えたい。

 言葉を発することで変わる世界もある。まだまだゲームを捨てる前にやれることがあるんじゃない?神(ネ〇マ)が青ざめて世界を改変するまで声を発し続けることも、MMOに生きる私たちに課せられたロールなんじゃないだろうか、と。

 

 ところで、その後、運転免許を取得すると同時に薄い本とUOを投げ出し、先輩のお古のシルビアS13(KPS)を駆り、走りたがり屋の道へと足を踏み入れたのは、また別の話。