腹黒元副盟主のわななき

フリンテッサ鯖「xxxMZRxxx」血盟所属の腹黒い事務員カタリナのリネとは無関係の駄文集

【きさまら、はんらんぐんだな!】80年代生まれの思い出シリーズ②

(前回までのあらすじ)

リナとパパ、ファミコンにドはまりする。ぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺ。
katharinars3.hatenablog.com

 

リナ家の居間に燦然と輝くファミコン、3年ほど稼働した後、1コン側十字キーの右が効かなくなった。理由は明白だった。使いすぎ

横スクロールアクションゲームってほとんど全部左から右へ移動するので、必然的に右キーだけがつぶれるのだ。ただでさえつぶれやすい十字キーだけど、その寿命をがっつり削ったゲームが1989年4月発売のゲームダウンタウン熱血物語だ。

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(図1 ダウンタウン熱血物語

リナ9歳、弟5歳。デビアススーパーモンキーのような理不尽さや、マリオシリーズの正統派なアクションゲームの難易度に涙していた弟もだいぶファミコン慣れしてきて、一丁前に祖母にファミコンソフトをおねだりするようになっていた。5歳とは言えやはり男の子、このころからすでにアウトローなヒーローに憧れていたのだと思う。

***

三十路超えた中年ならば知らない人は少ない(はず)くにおくんシリーズの2作目である本作。

路上を闊歩する不良高校生たちを殴って蹴って、時には道端の木刀鉄パイプチェーンなど不良御用達の武器で殴打し、木箱古タイヤなどを相手のドタマに振り下ろし昏倒したところですかさず所持金を奪い、街でアイテムを購入しプレイヤーキャラである「くにお」「りき」を強化しながら進めていくアクションRPGだ。

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(図2-1 傷害強盗事件。凶器は鉄パイプ)

雑魚ヤンキーたちのセリフや断末魔が楽しい。

「てめえなんか ぴゅ ぴゅ ぴゅの ぴゅーにしてやるぜ」

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(図2-2 ぴゅぴゅぴゅのぴゅー)

「どっくーんときたよー!」

 

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(図2-3 どっくーんときたよー)

「がっくーん♡」

「おたのしみいただけましたか?」

「おかーちゃーん!」

など。

コメディタッチの作品ながら、タイトルは熱血硬派。あきらかに連続強盗傷害事件を起こしているけど、悪を許せぬ正義の番格

不良から巻き上げたお金でコシヒカリを買って生米のまま食べてパワーアップするくにお達。

茶店で出されたフルーツジュースをグラスごと飲み干してパワーアップするくにお達。

高校生の分際で回らない寿司屋にて大トロ(3000円)をお皿ごとバリバリ食べてパワーアップするくにお達。ほんとアタマおかしい

そこまで文字を読めていたのかわからないけど弟はきゃっきゃいいながら不良の断末魔と一歩間違えば死者が出る血みどろの争いを楽しんでいた。

で、この作品、というか「くにおくんシリーズ」のお決まりなのだけれど、ダッシュ移動」というものがあった。これは方向キーを素早く2連打するとダッシュするというもの。くにおくんにすっかりはまってしまった弟が毎日狂ったようにプレイしたため、十字キーの寿命をもりもり削っていった。そしてついには全く効かなくなってしまったのだ。

くにおが右に走れないと泣き叫ぶ弟

十字キーを壊した弟に対して怒りのアフガンと化する私

6畳の和室が絵図になった。

そして、もう一人、十字キーが効かないことに苛立ちを隠せない男がいた。

言うまでもなくうちの父上だ。

お前らのせいで(四人打ち麻雀で)チーポンカンロンできねぇじゃねぇか!という、(だったら専用コントローラがある井出洋介の方で遊べよ)という私の内部処理をよそに、その理不尽さを極めた怒りを子供たちにぶつけるキチガイ

 

烈火の如く怒った父は子供たちの眼前で1コンを本体からむしり取った。さすがの私もこの狂人の所業一瞬目が点になり、あまりの衝撃にそのまま号泣した

まぁ、初期のファミコン本体には外部端子スロットがある。井出洋介の実戦麻雀専用コントローラもそこに差すのだけれど、非正規品コントローラーのジョイカード(通称「連射機」を接続すれば問題はなかったのだけれど、あいにくうちにはそんなものはなかった。

我が子たちが泣き叫び、怒り狂った父ファミコンを破壊する絵図を遠くから見てほくそ笑む母。この家は狂っている

私はファミコンが破壊されたことにより茫然自失し、これでファミコンとオサラバかと思い絶望。ファミコンを買ってもらえないと知った日の夜以来はじめて枕を涙で濡らした。

 

ところがその翌日、冷静になった父は近所のディスカウントストアにて1コンを買ってきた。何故かジョイカードではなくて、正規品の1コンを。

もともとファミコンのコントローラーはキー内部のゴムがへたりやすく、精密ドライバーが一つあればコントローラーだけ分解してゴムを交換できるようになっており、ゲームショップに行けば換えのパーツもたくさん取り扱っていたのだけれど、うちの場合は暴徒と化した父が配線ごと引きちぎってしまったのでコントローラーごと交換を余儀なくされた。さすがに本体の分解を伴うとなると交換は子供では難しいだろうと父が買ってきてくれたのだ。

この男、本体を分解し、引きちぎった配線込みでファミコンを復活させてくれた。当時のわたしから見たら完全なゴッドハンド。

新品のコントローラーでくにおくんをプレイできる弟もご機嫌だ。そして、僥倖なことに、コントローラーを引きちぎって泣かせてしまった罪滅ぼしなのか、ソフトを1本ずつ買ってくれるというのだ。この時は気狂いしたうちの父も、普通のお父さんに見えたね。

 

父と弟、私の3人で街の中古ゲームショップに赴き、ソフトを物色する。

当時1989年、世の中にRPGのビッグタイトルとしてその名を轟かせていたのは言わずと知れたドラゴンクエストDQ)」ファイナルファンタジーFF)」のシリーズで、クラスの友達は連日このビッグタイトルの話で盛り上がっていた。私はというと、スーパーモンキー大冒険以外のRPGは未体験で、クラスメイトの話題に入っていけなくて悲しい思いをしたことを思い出し、その時点での最新作ファイナルファンタジー2(1988年)」を買ってもらった。これが私とFFの出会いだったのだ。

弟はくにおくんのシリーズでほかにゲームがないか探していたようだけれど、残念ながらそれらしきものはなく、なぜかわからないけど私の買った西洋風RPGの雰囲気をパッケージに描いてあるシャドウゲイトを買ってもらっていた。このシャドウゲイト、「Déjà Vu」「悪魔の招待状」に続くケムコ発売のアドベンチャーゲーム3作品の2作目に当たる、キング・オブ・クソゲー

面白すぎてここで語るには惜しいので次回たっぷりレビューするけど、結論から申し上げると、うちの弟にはまだ早すぎて開始5分でパッケージにそっと仕舞われていた。可哀想な弟。結局くにおくんをひたすら周回することになってしまった。

 

で、私が買ってもらったFF2。言わずと知れたファイナルファンタジーシリーズの2作目。

故郷を追われた4人の若者が様々な出会いを経て打倒パラメキア帝国を成すための旅に出るという王道RPGだ。が、プレイヤーが所詮小学校低学年生。主人公たち「フリオニール」「マリア」「ガイ」「レオンハルト」の名前がそれぞれ「弟」「リナ」「祖父」「父」と全員家族に書き換えられた状態でゲームスタート。キャラに対する感情移入もあったもんじゃない。

***

さすがに今更FF2でネタバレするなという人はいないだろうから、みんなわかっている体で話をする。端的に説明すると、ゲームオープニングでいきなり戦闘が始まり、主人公4人が一瞬で全滅する

我が目を疑った。

 

祖父、死す。

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(図3-1 祖父、死す)

弟、死す。

父、死す。

リナ、後方に下がっているためか相手の攻撃を辛くも避けるが、次ターンにクリティカルヒットを喰らって爆ぜる。

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(図3-3 リナ(マリア)爆ぜる)

 

相手の黒騎士4体、実は終盤に登場するような雑魚敵なのだけれど、この時点では絶対勝てない。重傷を負って同じく国を帝国に奪われ落ち延びていたフィン王国の残党に拾われて、帝国に反旗を翻すアルテアという町で弟(フリオニール)が目覚めるところから本格的に物語が始まる。

 

生きて再会を果たす家族たち。ところが、ひとりいない。

 

「フィンのおうじょ たすけた おれたち。 いなかった

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(図3-3 再会を喜ぶ2人の若者と蒸発したらしい父(レオンハルト)。この時の音楽、いまだに聴くと目頭が熱くなる)

どうやらうちのキチガイ親父は蒸発してしまわれたようだ。

幼い私には衝撃だった。お父さん死んじゃったのかな。とか思っていた。

最初の戦闘で受けるダメージが半端なくて体が修復不可能なほどに爆ぜたに違いない。仕方なく弟、祖父、リナの3人で冒険に出ることになる。

 

FF2は現代のRPGと比較しても斬新なキャラ成長システムを採用している。それが熟練度システムだ。

戦闘で使った武器や技術の熟練レベルが成長に直結するシステムで、経験値という概念がない。

敵に殴られてHPが減れば戦闘終了後HPがアップする。剣で斬りつければ剣の熟練度が上がり攻撃力が増す。腕力を必要とする攻撃を繰り出せば「ちから」のパラメータが、魔法を使えば「かしこさ」「せいしん」のパラメータが、というように行動すべてが成長に直結しているのだ。

何の予備知識もなくプレイしていくと、主人公たちは剣、斧、弓をそれぞれ装備しているので戦闘を重ねればそれぞれの肉弾戦のマスターとなっていく。つまり、弟は剣を、リナは弓を、祖父は斧を、という具合に。

ところが、世の中の多くの男の子と違って、私の脳内ではリナ(マリア)こそ主人公。私は弟に槍を、リナからは弓を売り払って剣を、祖父は斧を売り払って素手をそれぞれ装備させる。

そして、魔法に憧れた私は何を血迷ったのか装備していた体防具を売り払って「ファイア」「ケアル」を買いリナに習得させた。

魔法剣士リナにしたかったのだ。

後から一つ年上のゲーマーな男の子にFF2の攻略について聞いてみたら、これ実は結構悪くない選択だったらしい。

通常、ダメージを受けるとHPが上がりやすくなるのだけれど、防具を装備しているとダメージが通らないことが多いので非効率的なのだ。ゆえに熟練の猛者は、序盤は武器一つだけもって全裸で敵陣に突っ込み強制的にHPと「たいりょく」を成長させる人が多いらしい。

魔法欲しさに防具を全部売ったリナの選択は決して間違いではなかったのだそうな。また、「ちから」のパラメータに隠し成長ブースターが搭載されている祖父(ガイ)を素手で育てるのは、序盤はきついが中盤以降は主力として活躍できるようになるのだそうで、成長しきった祖父は後半、ベヒーモスですら素手で殴り殺すような暗殺拳の使い手となる。ビギナーズラックをいかんなく発揮していたというわけだ。

とはいえ、この時点では旅を始めたばかりのリナ一行。序盤のゴブリンにすら苦戦しながら、攻撃力の足りない素手の祖父が何度も死にかけリナに至っては何度か死んでいたけども着実に成長していく。

初めてまともにプレイするRPGの興奮があってか、アクションゲームとは違った残虐プレイがお気に召したのか、ストーリーを進めることなく、ひたすらとエンカウントする敵たちを屠り続けるわたし。気が付くと、序盤の山場といわれる雪原の洞窟を踏破できるくらいまでには成長していた。

なにせまともなRPG初めてなので勝手がわからなかった私、フラグ回収しながらでないとお話が進まないこともよく知らなかったので、友達にこんなに強いのにどうして3人で旅をしているのかと突っ込まれ、言われるがままにまったく進めていなかったストーリー攻略に着手する。

 

そもそもFFはDQを潰すために制作されたと坂口博信氏が明言しているけれど、対抗していたためか偶然なのか、シリーズ構成まで似ているのは有名な話だ。FFはナンバリングの1、3はキャラクター名が決まっておらず異世界転生に近い仕立て。2、4はキャラクターに固有の名前がついており、ストーリー重視で制作されている。

これはDQでも同じで、2はサマルトリアの王子とムーンブルグの王女は自動生成された名前が付くし、4については勇者以外全員に名前が最初からついており、変更もできない。いまは合併しスクウェア・エニックスとなった2大企業も、この頃は水面下でドンパチやっていたのだろう。

 

さて、FF2はこの上なく悲哀の物語だ。コミカルなところは一つもない。

故郷が帝国に占拠され、マリアの兄レオンハルトは最初に行方不明となる。

反乱軍の当主、フィン王国の王女ヒルダの婚約者であるカシュオーン王国の王子スコットは帝国との戦で序盤に命を落とす

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(図3-4 スコットの死)

最初に仲間になる白魔法使いのミンウは一度脱退した後、終盤にて究極魔法アルテマの封印を解くために全魔法力を使い果たし命を落とす

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(図3-5 ミンウの死)

次に仲間になるヨーゼフはフィン王国を裏切り帝国に寝返ったボーゲンの卑劣な罠からフリオニールたちをかばって岩の下敷きになり絶命する。

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(図3-6 ヨーゼフの死)

ヒルダの父王は戦の際に負った傷が原因で床に伏せっていたが、帝国の猛攻に風前の灯となった街の人々の悲痛な様子に心を痛め心労がたたり回復せぬまま逝ってしまう

船を提供してくれて一番長く一行と行動を共にしてくれる女海賊レイラリヴァイアサンの起こした津波に巻き込まれて行方不明になる(しばらく後に生存確認できるけど)。

マリアの兄レオンハルトは帝国の幹部ダークナイトとして敵に回っている

飛空船技士のシドは皇帝の魔力が巻き起こした竜巻に巻き込まれ重傷を負い主人公たちに飛空船を託して生涯を終える

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(図3-7 シドの死。FFシリーズお馴染みのシドも2のときはこんなにカッコイイ)

やっとの思いで皇帝を倒し平和が訪れたと思われたのも束の間、蘇った皇帝に竜騎士団最後の生き残りのリチャード虫けらのように殺される

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もうね、最初から最後まで悲劇の連続で、わたしはリメイクしたら一番泣けるのはFF2だと未だに思っている。主要4人以外のパーティメンバーは9割死ぬし、いちいち演出が叙情的。

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(図3-8 人が死にすぎ)

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(図3-9 レオンハルト加入。何この胸アツ展開)

 

DQにはあまり見られない叙情的なストーリー展開にクリティカルヒットを受けて、当時の少年少女たちのご多分に漏れずに、その後のわたしは狂ったようにスクウェアソフトのフリークになる。そして、キャラ名の所以ともなるロマンシングサガシリーズと出会い、おそらく一生使い続けるであろうカタリナを名乗ることとなる。が、それはまた別の話。